英語と日本語の肥溜め

普通に日記みたいなことを書いたりGoogleさんの反応を見るために変なものを上げたりします

【読書録】失敗の本質 日本軍の組織論的研究 1章-4

インパール作戦

これはビルマ、今で言うミャンマーの防衛のために行われた作戦で、拠点奪取による的戦力交代を狙っていた。しかし計画のあまりのずさんさに、よくその種の例として取り上げられるらしい。 ガダルカナルと同じく、補給の不足により大量の病死者を出した。   この作戦の失敗要因は以下。

  • 大牟田と河辺いう無能
  • なあなあ雰囲気作戦立案

 

大牟田と河辺という無能

大牟田インパール作戦の提唱者であり、作戦に当たった第15師団の指揮官でもある。河辺はその上司だ。 大牟田は盧溝橋事件というものを引き起こし、結果として中国との間の火種を作った。この失敗を取り返すという極めて個人的な理由にも突き動かされ、インパール作戦を熱烈に提唱した。 しかしその作戦内容はただ突撃するのみで、Bプランも用意されていなかった。「必勝の信念」期すためという理由であり、極めて低能と言わざるを得ない。盧溝橋事件と合わせて考えても、確実に戦犯の1人だろう。 こいつが自害しなかった、また首をはねられなかったというのもとても不思議な話でもある。 さておき、大牟田は実質ノープランの作戦を推し進め、現地で唯一の上司である河辺は意見を通してやりたいという意味不明な理由でこれを支持した。 ビルマにいた他の軍や中央司令部からはずっと反対意見や計画の修正を求められていたが、すべて無視した。  

なあなあ雰囲気作戦立案

また、戦術の河辺を含め、最終的に計画を容認した理由は人情的な配慮や対立を避けるためのもので、合理性は重視されなかった。 兵站不足・的戦力の過小評価・情報戦の敗北という、ミッドウェーとガダルカナルをあわせたような理由から、最終的に大敗を喫した。 これは伝統的かつ典型的な所謂日本組織の最大の欠点であり、多分この戦争で確立されたのではないかと思う。 こんなふざけたことで何万人も無駄死にしたのかと思うとムカつく。  

余談:戦艦比叡発見

ガダルカナルで沈没した戦艦比叡が見つかった。昨日読んだばかりだから、なかなかにタイムリー。